退職するにあたって今思うこと
今の会社を離職するにあたって何か書こうと思ったわけだが、いざパソコンを前にすると特に何もない。これは、単に学んだことがないと言うよりも『人に教わる』ことをしてこなかった自分があるからだと思っている。
先輩の背中を見ながら試行錯誤で進めてきた5年。
28歳になった今、思う事は誰にも何も言われなかった事。良くとらえれば自由をさせてもらい、何かあれば責任を取ってもらえる。悪くとらえると放置されていた。その昔窓際族と言う言葉が流行ったが、まさにそれだろう。因みに責任を負ってもらったことは1度もない。
会社を楽しいと思ったことは確かにある。
物事を無理やり進めて行ったり、何とか稟議を取り付けたり・・・
大企業ならではの試行錯誤と言うのはあったと思う。ただ、僕自身には体質が受け付けない。なぜならば、個人商店として成り立ってしまっていたからである。大企業だから良くある話だが、種まきから回収までが全て分社化されている。しかしながら全てを自分でやってしまっていた。とある零細企業のおやじさん(社長)に「頼むから100万円程積んでもらえないか?」なんていう無謀なことが通用するのが僕のやり方だったのだ。
これでは、大企業だから出来ている『仕組み』を無視してしまっている。つまり折角縦割り社会になっているのに、自分自身で社長として陣頭指揮と歯車との両方をやってしまっていたわけだ。これでは身体は持つはずもなく5年でついに倒れてしまった。
今では生命保険すら入れそうにない。しかも気づけば社長連中とツルムわけだから経費もベラボーにかかっていて、その額数百万円。もう自己破産しか打つ手がないところまで来てしまっている。
そんな中で嫁は何も知らないまま、呑気に働いている。
気持ちはわかってくれているのかどうか、それは分からない。正式な退職の期日まであと1か月ほどある。この間にお世話になった方にはお礼を言いたいと思うのが普通だろう。ただ、僕の場合は全くその気持ちがない。お客さんに育てられた気持ちのほうが大きいのだ。だからこそ、今までお世話になってきたお客さんには、何らかの形でお礼をしたいと思う。
会社と言う組織に飲み込まれてしまうと簡単には抜け出せないし、身を任せるほうが楽だろうと思う。そのことを分かっているにも関わらず、いつも反攻してしまう。これを直すのは出来ない。中小零細企業で戦力となって戦うほうが性に合うのだろう。
おかげさまで次の採用先も決定している。
そこでもこのような形でやっていきたい。と言うよりもそれを望まれて入社出来そうである。5月が楽しみでならない。