シャープの話をみていて・・・
残念ながら経営にも経済にも疎い人が独り言を言うまでです。
シャープの話をよくよく考えていると、技術の流出が怖いだの言っている人が多いことに気付く。でもTPP交渉も終わり、結局技術だとかそんなものどっちにしても飛んで行ってしまう気がする。
正しい言い方をすれば、今回は技術をホンファイに売るだけの話で、日本の技術の積み重ねがうんたらかんたらという話は別次元だと思うのである。最近でも僕自身がシャープだな!と思ったことがある。例えばコンビニにあるマルチコピー機。セブンイレブンは確かゼロックスのものが入っていると思う。でもローソンだとか、サークルケーだとかファミマだとか・・・大多数はシャープのものを導入している。ネットワークプリントなんていう便利な機能があるので、僕はヘビーユーザーだ。
少し考えればわかるが、業務用は別だけど家庭用でA3サイズまでのラインナップは数少ない。でも、履歴書なんかはいまだにA3サイズを求められる。A3サイズのプリントアウトをする文章をワードやエクセルを使って作ることはできても印刷はできない。そこでマルチコピー機の出番なのだ。
効能はいかほどかわからないが、プラズマクラスターだってシャープの技術。業務用から家庭用だけじゃなくて、今や車にも装備されだしている。首かけの方式もあったっけ・・・
こんなところはシャープにしかできない技術だと思うし、発想力だと思う。
問題は経営上のやりかたの問題で、技術畑の人が経営は非常に難しい。しかも市場はグローバル化していっているのだから、なおさらである。巷では、こんな技術がホンファイは欲しいんじゃないか?とか言っているが、どの技術も欲しい技術だと思う。それをどのようなマーケティングで行うか。これだけの問題だ。
ホンファイは安く組み立てを行う技術には非常に長けている。中国で激安で製造組立をさせて世界中に価格戦略で売り込む。ただ、いまだにできていないのは付加価値を付けた商品やマーケティングである。
これさえできれば世界のトップ企業になるだろう。それを狙ったのが今回のシャープの買収劇であり、マーケティング戦略と商品づくりを行う人員というか、知恵が欲しかったのだと思う。
ホンファイ陣営が欲しいものはシャープそのものだと考えるのが正しいだろう。後の部品を調達するコストなどはホンファイの知恵で何とでもなる。その価格の落ちた商品をどこに買ってもらうのか?
この課題がなくならない限り、シャープの苦境は乗り越えられない。
例え日本の陣営が買収しても同じことである。