オイラの最近思うこと

地元企業の社長を支える陰の参謀。

リスク分散の結果

※投資は自身の判断で。私はリスクに対して如何なることも保証しませんよ。

 

といつもの文章で書く。

 

投資話にのることは先ずない僕。と言うよりも資産がないから投資出来ない。

未だに怪しい投資話に引っかかる高齢者や障碍者などが居る様に、古典的な方法でも

引っかかるのだから不思議なものだ。郵便局のゆうパックには、心優しく封をする部分

に「現金を送れ!は詐欺だ!」とまで書いてくれている。

それでも引っかかる。少し考えれば分かるだろう事も、その場では判断できないことも

多いようだ。持ち帰りが吉である。

 

さて、直近の投資されている相場を見てみるとリスク分散型が多くを占めるようだ。

日本国債が大幅に買われ、マイナスに陥っている。欧州ではしばしばあるようだが

この欧州と決定的に違うのは、供給量が少ないことでマイナスになっている欧州と

異なり、日本の場合は供給は膨大にもかかわらず需要が上回っていることにある。

マイナスにも関わらず投資をするのだから、結果返ってくるものはマイナスなのだ。

 

リスク回避の為にリスクを取るとは不思議な話である。

こうなれば、次に待っているのはタンス預金の増加である。銀行に預けて手数料を

取られるのであれば、自宅に金庫を買って保管するほうが得と言う心理だ。この

心理が働くようになると、もう手だてがない。

 

かつてはリスクを分散して投資しましょう。

と言われてきたが、リスクを分散してもマイナスになるのであれば、預金が良いと

なった。各銀行も多くを投資ではなく(日銀への)預金に廻し、低リスク商品の

日本国債へ廻す事によって利益を得ていた。少ない利益だが、この利益で運営は

可能なのである。考えてみれば当たり前で、かつては膨大にかかっていたであろう

人件費はIT化によって、内勤の行員は少数で済むようになっている。少しの利益で

十分に銀行営業は可能なのだ。そして、預金残高もインターネットバンキングの普及

によって、地方銀行でも顧客を全国から集める事が出来るようになっている。

これは窓口人員を減らすことにも貢献しており、更にコストダウンを図ることが

出来ているのである。

 

過剰なリスク分散の結果、預金を多く集めた上で低リスクで確実に儲けることが

できる投資を行い、気づけば日本の財政を圧迫し積極的に投資を行うのは機関投資家

のみになってきていると見てもいいだろう。恐らく細かく分析しても限られた国内企業

へのお付き合いによる投資くらいしか行ってないのではないだろうか。

 

リスク分散の結果が今の状況を生んでいる。今、マイナス金利の結果がめぐりめぐって

国債のマイナスと繋がっているが問題点をこの『マイナス』という言葉に持って行って

はならない。本当の問題点は『マイナス成長』である。少子高齢化が続き、一人当たり

の生産が同じだと仮定すれば当たり前だが『総GDP』はマイナスに転ずる。

 

総GDPで考えるなら、人口の多い国には勝てる訳がない。

日本を所謂GDP(=総GDP)で判断してはならないのである。一人当たりのGDP

として換算すれば、日本もまだまだ捨てたものではない。それを知っている人は未だ

日本に投資を行う。そして日本が潰れることがないと信じている。

 

リスク分散を行うのであれば、長期目線と短期目線の2つで行うのが吉だと思う。

長期的な成長を期待できる国と短期決戦の国。もっとも短期決戦がいま出来るかと

言われると難しいかもしれないが・・・

少なくとも僕自身はエネルギー革命の推移が今後を占うと考えている。

シェールガスを捨ててまでも増産している米国の原油。ロシア情勢も気になるし

OPECの再結成で協調という話も出ているが、イラン・イラク問題もある。そして

イラクも今や原油を掘るまでに回復してきている。

この状況が一段落しないと、読むことは出来ないだろう。こちらは長期的な部分に

なってくる。

 

どちらにしても、短期的に見ると『えらいこっちゃ!』に間違いはない。

しかし、不用意に騒ぎ立てる間でもないと思う。